「普通じゃない」という才能

「普通じゃない」という才能

 

日本では「普通じゃない」とか「皆と違う」ということは、良くないことと捉えられがちですが、私自身は「普通じゃない」とか「皆と違う」というのは才能だと思っています。

息子は普通ではなく、保育園で問題児扱いされた過去があります。

ですが、私は息子の「普通でない部分」は才能だと思っていたので、それを否定される場所から肯定してくれる場所に変えるという決断に至りました。

 

 

保育園で問題児扱い

私の息子は、自分の意思を非常に強く持っている子です。

ですので、保育園で納得が行かないことがあると、納得するまで何度も何度も先生に質問をします。

例えば、お昼ご飯に出る牛乳が納得いかなかった息子。

息子「ご飯(お米)と牛乳は合わないから飲みたくない。」

先生「でもみんなも飲んでるから飲みなさい。」

息子「どうして牛乳を飲まないといけないの?」

先生「カルシウムが入ってるから、身体が元気に大きくなるからよ。」

息子「ふーん」と、明日から飲むと言って結局 牛乳は飲まずに帰宅。

 

—–帰宅後—–

息子「お母さん、カルシウムって牛乳だけ?」

私「切干大根とか高野豆腐とか海苔とか、他にもいっぱい入ってるよ♪」

息子「そうなんや!」

 

—–翌日の保育園—–

息子「やっぱり、ご飯(お米)と牛乳は合わないから飲まない。」

先生「でも、昨日約束したから今日は飲もうよ。カルシウムがあるよ♪」

息子「カルシウムは、海苔とか切干大根とかを家で沢山食べてるから大丈夫です。」

先生「でも、昨日は『今日は飲む』って約束したよね?」

息子「どうしても飲まないといけないなら、オヤツの時に飲むので置いておいてください。」

 

—–ここで先生から私にお話がある—–

私「そういう事でしたか!カルシウムがどうのこうのとか、聞いて来るから不思議でした(*^^*)ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」

息子の気持ちもわかるし、先生には先生の仕事があって、お昼に決められた量を食べさせないといけない。

先生だって、カルシウムが牛乳だけじゃないことも、米と牛乳が合わないことも百も承知の上で「仕事」だから、何とか食べさせようと必死で。

そんな中で、あーだこーだ言ってくるガキは、そりゃ面倒くさかったと思います(^-^;
(先生、本当にごめんなさい)

 

ただ私は、息子の「疑問を持つ力」や「問題を解決しようとする力」を、問題児扱いされることで消されたくなかった。

かといって、そういう子をOKとすると、日本の保育園では先生たちがやっていけない・・・。

そこで悩みに悩んで選んだのがインターナショナルスクールでした。

息子は、幼稚園~中学1年生までの8年間、インターナショナルスクールに通ったのですが、そこでは「疑問を持つ力」や「問題を解決しようとする力」を良い事として評価してくれました。

だから、日本人的には「面倒くさいヤツ」の度合いは増したと思います。

 

 

公立の中学校に転校して・・・

いろいろと思うところもあり、息子も「先生の仕事だから仕方ない」と割り切れるようになり、日本語の読み書きが異常に弱かったこともあり、中学2年生から日本の学校に転校しました。

インターナショナルスクールの時は、お友達が遠い所に住んでいたり、夏休みは皆自分の国に帰ってしまって一緒に遊べなかったりしたので「転校するなら 公立の中学校で 近所に友達がいるのがいい」という息子の希望もあり、公立中学校に転校しました。

逆カルチャーショックと格闘しつつ、息子は「したくない事はしない」主義を貫き、1学期間 社会の宿題を一度も提出しなかったそうです。
(私は、これを1学期終わりの個人懇談で聞かされます・・・。オーマイガッΣ(・ω・ノ)ノ! )

帰宅してから本人に聞くと「したくなかったし、したくないのにやる理由がなかった。」と。確かに!

そこで「高校は、どうしたい?」と聞くと、「まだわからない」と。

「もしも、今の『近所にお友達がいる生活』が楽しくて日本の高校に行くなら、内申書という『普段の生活点』みたいなのがあってね、その内申書の点数が良いと、高校には合格しやすいねん。逆に、どんなに勉強が出来ても、内申書の点数がクソかったら、高校からは合格を貰えないかもしれないねん。だから、もし1%でも日本の高校に行く可能性があるなら、内申書のために宿題は全部やってみたらどうかな?」と話しました。

そうしたら、「やりたくない事をやる理由」が出来たようで、夏休みの宿題はガッツリ時事ネタをブチ込んできました(^-^;

やるとなったら、攻める子でして・・・。

大人でも敬遠する日韓問題を、何日も何日もかけて

・誰も何も批判せず

・事実を書いて

・自分の意見を述べて

上手にまとめ上げました。
(字は、インターナショナルスクール出身ということで・・・もう少し長い目で見てみよう…)

 

そして、この挿絵は私が「発注」されました。

息子の考えはこうです。

「苦手な事を自分でするのは合理的ではない。大人になったって、苦手な事は得意な人に頼む方が合理的で、皆そうしている。だからやってくれ。」と。

・自営業をしていて経理が苦手なら、報酬を支払って税理士さんに頼む

・ホームページを作るのに自分でできないから、報酬を支払って業者さんに頼む

・英語がわからない人は、お金を払って通訳や翻訳を依頼する

・クーラーの掃除が面倒だから、お金を払ってプロに来てもらう

・料理をしたくない日は、お金を払って外食をする(他の人に作ってもらう)

それと同じ事だと言いました。

 

そして、息子はお金を自分で稼いでいないので、私に絵を発注するにあたり

・洗濯ものを入れて畳んで片付ける

・食後の洗い物をする

・お風呂をあらって沸かす

という報酬を提示してきました。

そして「こんな文章を書くから、この辺に、これくらいの大きさで、こういう絵を描いて欲しい」と明確な指示もありました。

これで「契約成立」です。

こういう考え方は、きっと「普通じゃない」と言われるかもしれませんし、「宿題は全て自分ですべき」とのご意見もあるかもしれませんが、私は息子の才能だと思っていますし、大人の社会のルールに則っているので発注を受けました。

 

 

事件が起きた?

そして、先日、こんなプリントを持って帰ってきました。

「何これ?」と聞く私に「事件が起きた!」と息子(^-^;

学校内の優秀作品が、市の作品展に出展されたんだとか!

「おぉ!!やったね!」と見に行ってみると・・・学校から8人だけ。しかも2年生からは3人だけ。

「息子よ!がんばったね!!」と、私はテンション上がりまくりでした(*^0^*)

息子は息子で「イヤな事でも、がんばると良い事あるもんやなぁ~」と、また成功体験を一つ積み重ねたようです。

1学期間、一度も宿題をしなかった子が、スイッチが入った途端に「優秀作品」です。

こういう「ギャップ」というか「ふり幅の大きさ」というかも、普通じゃないかもしれません。

でも、「普通じゃない」ということは、やはり才能だと思いますし、「皆と違う」ことも神様からのプレゼントだと思います。

 

 

それは、素晴らしい才能です

息子は、日本の教育現場では「面倒くさい子」という扱いを受けました。

そして「もう保育園に行きたくない」と言い出しました。

恐らく、世の中には自分の意思をしっかりと持っているが故に、不登校になったり、日本の教育システムに馴染めなかったりする子も多いと思います。

〇い子も

△の子も

☆の子も

♡の子も

全部を四角い枠にはめてしまおうとする大人が、まだ多いのは とても悲しいことです。

だけど、そんな中でも、ちゃんと自分を持って自分の形を活かして生きて行ける大人に育って欲しいと、私は日々願っています(*^^*)

約半世紀生きて来て思うことは「普通じゃない」「人と違う」「変わってる」「問題児」そんな風に言われていた人達の方が、一般的な会社の会社員に納まることなく、チャレンジをして人生を楽しんで生きている割合が圧倒的に多いということです。

人を肉体的&精神的に傷つける「問題児」は良くありません。でも、自分の意思をもって曲げない「問題児」は、がんばれ!と思います。

不登校だって、自分の意思と信念があっての不登校なら、その意思と信念で胸を張って不登校しな!と思います。

 


 

「普通じゃない」ことは、私たちの才能です。

「皆と違う」ことも、神様からの贈り物です。

その普通じゃない部分、皆と違う部分を目一杯使って、人生を思い切り楽しんで欲しいと願っています(*^^*)

そして、この記事が「普通じゃない」「皆と違う」ことに悩んでいる方に届くと嬉しいです。

今のあなたの悩みは、実はあなたの才能なんですよ(*^^*)