子供を汚染する大人 ~差別は誰が生む?~

2020年6月12日

子供を汚染する大人 ~差別は誰が生む?~

 

最近、ちょくちょく人種差別のニュースを目にするので、私が思う事を書いてみました。

誰もが「差別は良くない」と口にはしますが、実際に差別の理不尽さを知っている人は どれくらいいるでしょう。

私は、オーストラリアに住んでいたとき「アジア人」というだけで「肌に色がついている」というだけで、悪びれもせず普通に当たり前のように「差別」をされた経験があります。

ただ、差別をする人は ほんの一握りの人でしかなくて、大半の方は とても良い方ばかりでしたので、全般的には 本当に楽しく有意義に過ごすことができましたし、今でもオーストラリアは大好きです。

そして日本に住んで感じています。日本人は「差別は良くない」とは口にしていますが、良くも悪くも とても普通に当たり前に「差別」や「区別」をする人種です。

その差別や区別を当たり前に生み出すのは、いつも大人です。

 

 

子供はピュアに みな平等

私の息子はインターナショナルスクールに通っていました。ですから、クラスメイトに色々な肌の色の子がいます。

当時、息子のBODY(バディー=親友)は、クリス君というカナダ人の男の子でした。肌の色はチョコレート色 (by息子) です。

いつも仲良しで、お互いの家(車で30分かかる)でお泊り会をしたり、本当に仲良くしてもらいました。

一緒に夕飯を作って、食べたりもしました♪

 

ある時(息子が小学校1年生くらいかな)、駅で黒人さんのグループを見かけました。その人達を見て息子は「お母さん!クリスみたいな人がいっぱいおる!」と嬉しそうに教えてくれました。

黒人さんのグループも息子に気付いて、「チビッ子日本人が、好意的な目で自分たちを見ている」のが不思議だったのでしょうか。。向こうから話しかけてきてくれました。しかも、ド直球!

黒「僕たちは色が違うから不思議?」と。もちろん英語です。

息「違う!僕のバディー(親友)と同じ色やねん!」←もちろん英語です。

黒「Wow! 英語が喋れるんだ?ってか、お父さんアメリカ人?」

息「お父さんもお母さんも日本人。英語の学校に通ってる。」

黒「そうか。君のBODYは、僕たちと同じ肌の色なんだ?」

息「そう!クリスっていうねん!」

黒「僕たちの肌の色、どう思う?」←またエライコト聞いてくるやん!!

息「チョコレートみたいで美味しそう(*^^*)」

黒「(爆) 舐めてみる?」

息「いや、チョコレートみたいで美味しそうやけど、チョコレートじゃないから(^-^;」

黒「確かに~(爆) バディーを大事にしなよ♪」

息「うん!だってバディー(親友)やもん!」

と、こんな感じで電車が来て、サヨナラになりましたが。え?私?笑って見てただけです♪

子供って、肌の色が黒い人を見ても「チョコレートみたいで美味しそうな色」くらいしか思わないんです。そこに「差別」とかいうものは何もないんです。

でも、そこに「黒人さんは怖いから話しちゃいけないよ」とか「外国人は〇〇だから」という クッソくだらない情報を植え付けるのは いつだって大人なんです。

「お母さんが居ないときは、知らない人と話すのは良くないから気を付けようね(&理由つき)」なら、話はわかりますよ?

でも、日本に住んでいて、子供に最も危害を加えるのって、色の黒い人じゃないですよね?外国人じゃないですよね?一番は同じ日本人ですよね?バッカじゃねーか?と思っています。

 

そして、クリス君のご両親は白人さんです。息子は こんな事も質問してきました。

息「お母さん、どうしてクリスのパパとママは白くて、クリスは黒いの?」

私はそのままを説明しました。

私「クリスには、産んでくれたパパ&ママと、育ててくれるパパ&ママが居てるの。産んでくれたパパ&ママは黒いと思うよ。」

息「え?クリスは黒いパパと白いパパ、黒いママと白いママが居てるってこと?」

私「そう。クリスには、パパもママも二人ずつ居てる。」

息「まじ?めっちゃラッキーやん!俺、お父さんとお母さんしかおらん。しかもお父さん一緒に住んでない。」

私(あー・・・すまぬ、息子よ。。)「そうやね♪クリスはラッキーボーイやね!」

子供は本当にピュアに素直に、変な偏見もクソな価値観もなく色々な事を感じます。この感性のまま全ての子が育っていけば、世の中から「差別」は無くなっていくのではないでしょうか、と常々思っています。

 


 

もし、あなたが実際に外国人に酷い目にあわされたなら話は別です。でも、幼い頃に周りの大人たちから植え付けられた偏見と差別というフィルターを通して、自分と違う人達を見ているのなら、それはあなたの心の中にだけで留めて置いてはいかがでしょうか。

ピュアな子供を汚染する情報は、私は不要だと感じています。

そりゃ、人間ですから、本能的に自分と違うものを警戒するのは正しいことです。ただ「警戒」と「差別」は別ものです。

今も時々目にする人種差別のニュースに、ちょっと心が痛んだので、こんな記事を書いてみました。

 

息子のバディー(クリス君)は、4年ほど前にカナダに帰ってしまいました。それでもSNSって素敵ですね!クリス君のカナダでの成長を知ることが出来ます(*^^*) 

いつも、どこでも一緒だった二人、またいつか会える日が来ますように✨